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重要刀剣

脇指

越中守藤原正俊 慶長二拾年正月吉日

商品番号 : A-006-078

江戸初期 山城 重要刀剣 白鞘

4,500,000円

刃長:57.1 cm 反り:1.3 cm 重ね:0.71 cm 

体配
本造、庵棟、中心は生で孔は一つ、鑢目は筋違。
地肌
小板目肌で柾目心に流れて鎬地によく出る。少し肌立ち気味で移が鮮明に出る。
刃文
匂本位で締り心の中直刃調、表は僅かに乱れる、裏は所々ゆったりとした弯が交じる。
鋩子
掃きかけて火炎風となり浅く返る。
備考
切先の松葉が残り十分に健全な本作。身幅がやや広めで重ねは尋常、元先差がなく適度な反がつき強い姿にみえますが、棟側をやや薄くして鎬を高くした利刀造風になっており、手にした時のバランスが良い作です。この作は大和伝風に鍛えたようで少し柾目心が強く、中直刃が移と相俟って精美で端正な印象を出しています。正俊は伊賀守金道の末弟ですが、一門の特徴とされる三品鋩子が本作には当てはまりません。弯もせずそのまま斜め直線的に掃掛て火炎風になる鋩子は自然な輪郭で爽快な印象です。適当かもしれませんが、上品な大和伝と言った感じでしょうか。それにしてもこの地の板目肌は何とも魅力的で、光の当たり方によってきめ細かな杢目風の精美な肌に見えたり、肌立った板目模様が流れて優美な肌に見えたりと、地肌の極を幻惑します・・・失礼、これは私の力量不足だろうと思いますが、正俊の力量を再認識させられる一振です。

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