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導かれし姿末古刀

脇指

備前国住長舩忠光 永正二年二月吉日

商品番号 : A-009-S-094

室町後期 備前 重要刀剣 白鞘

6,000,000円

刃長:52.3 cm 反り:1.7 cm 重ね:081 cm

体配
本造、庵棟、中心は生で孔は一つ、鑢目はやや浅目の勝手下がり。表裏共に棒樋に添樋を鎺元より3寸上迄丸留、その下に梵字と蓮華を彫る。
地肌
小板目に板目交じり、良く詰んで流れ心に精美な肌となり地景が現れる、棒移が鮮明に表れる。
刃文
焼幅広く匂本位の腰の開いた五の目乱。匂口はふっくらと、刃中に小沸がよくつき刃縁は冴える。
鋩子
刃文が乱れ混んで浅く返る。
備考
まるで与三左衛門尉の作かと思えるような脇差といったら忠光に失礼ですね。時期は同じ永正頃、同じ備前の刀工ですから似ていても違和感はありません。姿は当サイトで紹介している大野刀匠が作った与三左衛門尉の写(商品NO:B-057-O-111)に極めて似ています。梵字の種類と刃文が途中から異なりますが、樋を彫った刀姿はまるで大小の取り合わせのようです。その異なっている刃文ですが、本刀は腰の開いた五の目乱が元先まで続きます。沸崩もなく見事です。鎺元の焼きは腰刄でしょうか。本阿弥光遜が「刀の掟と特徴」の中で、与三左衛門尉の項で腰刄について触れていますが、本作を見る限り忠光にもあるということになります。忠光については「腰の開いた乱が稀にある」とも書いており、であれば本刀は数少ない忠光による「腰の開いた乱」の作例となります。加えて「棒樋、彫刻ともに少い。」とも言っており、もし本刀の彫が生の自身彫であれば、ますます異例の作ということになります。
まあ希少性は別として、出来に関しては与三左衛門尉に比して決して劣るものではなく、地肌に沿って現れている地景の分、多少賑やかかなと思えるほどです。そしてもう一点の見所は何と言っても鮮明に現れた棒移でしょうか。樋もあって少し判別しにくいかもしれませんが、スーッと反具合に沿って刃文に華を添えているかのようです。この光沢の差によって刃縁がより冴えて目に映り込みます。
状態は申し分なく、末古刀でも重ねは十分。踏張もよく残り至って健全な姿を保っています。刃文といい、健全度といい、脇指ながら重要刀剣に指定されたのは、納得の評価と思えます。

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