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太刀
弘邦造 昭和六十三年十月日
商品番号 :B-003-003
現代 無鑑査刀匠 白鞘
900,000円
刃長:74.4 cm 反り:3.2 cm 重ね:0.88 cm
- 体配
- 本造、庵棟、中心は生で孔は一つ、鑢目は勝手下がり。表裏に棒樋を掻き流し。
- 地肌
- 小板目肌に杢目まじり、良くつんで淡く移が出る。
- 刃文
- 広直刃が浅くのたれて短い足が所々に入る。匂口締まり心に刃先まで微塵な小沸つく。
- 鋩子
- 少しのたれて小丸に浅く返る。
- 備考
- 廣木弘邦刀匠の来国行を倣た一振。直刃にしてはどちらかといえば焼幅が広く、刃中に細かな小沸が刃先までついて、鎬との輝来具合というかコントラストが強く鮮やかな印象を受けます。腰反りよりは中間反りといった方がよく、刃文の大人しさに較べ豪壮な感じのする太刀姿は敢えて狙った造に思えます。銘の通り為打ですから精丹込めた一振で、地肌もよく詰んで小板目ではなく杢目肌に近い様をしており、注文主の趣向が反映されたものか、刃文はやさしくも所々の短めの足が静と動を表しているようにも見えます。棟を低く抑えたのには何か理由があるのでしょうか。一見スマートに見えますが、重ねは厚くしっかりとした体配です。本作をみて思ったのですが、為打はやっぱり丁寧で優作揃いです。そりゃそうですよね、依頼主に対していい加減なものは出せません。刀匠が自分で納得したものを出しますから。為打はある意味、刀匠の自信作でもあるのです。 廣木弘邦刀匠は、広木国広刀匠を父に持ち、人間国宝:隅谷正峯刀匠に師事しました。独自の地鉄の研究を重ね青江写しを得意としていた無鑑査刀匠です。平成25年、65歳で死去。