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太刀・刀

伊勢守藤原岩捲信貞

商品番号 :B-037-105

江戸前期 美濃 保存刀剣 白鞘・拵付

550,000円

刃長:66.9 cm 反り:1.8 cm 重ね:0.78 cm

体配
本造、庵棟、中心は生で1寸弱区送、孔は二つ、鑢目は筋違。
地肌
板目肌、総体に流れて刃寄りは柾心になる。棟寄りは柾目肌。
刃文
焼幅広く小沸出の中直刃調、僅かに弯れてランダムに先まで続く。匂口は締り心、小足が所々不規則に入り、刃縁に淡く移が出る。
鋩子
尖り気味の小丸が尋常に返る。
備考
約1寸程区送(磨上)されているのですが、何でしょう、この剛っつさは。決して身幅が広過ぎる訳でもなく、重ねも尋常な厚みです。しかし豪壮に感じるのは・・・まさか刀工銘のイメージとは思いたくありません。あくまで捉え方ですが、刃文の与える印象ではないかと思うのです。中直刃でぶれ幅のない弯とはいえ、その弯のラインはゆったりした綺麗な弧ではなく、不規則で怒つい感じさえ漂います。そこへまた不規則な小足が入るため、厳ついラインとなって剛さを見せているのでしょう。いい意味で実戦向きな一振と言えなくもありません。面白いもので、規則性が特徴と言われる美濃の刀工とは思えない所作であり、無意識に土置をしたのでしょうか。その反面、鍛えは巧く棟寄りの鎬地にも荒い鍛え跡や割れは見当たりません。肌立つわけでもなく板目の所作が却って好印象です。
信貞は寛永の頃に美濃で作刀した寿命の流れをくむ刀工で、多くの関の刀工が各地へ散らばる中、本国美濃で作刀した数少ない一人と言われています。

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