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あつらえの逸刀

摂州住藤原忠行

商品番号 :B-056-I-100

江戸初期 摂津 保存刀剣 白鞘・拵付

450,000円

刃長:64.8 cm 反り:0.91 cm 重ね:068 cm

体配
本造、庵棟、中心は生で孔は一つ、鑢目は筋違。
地肌
細かな小板目に板目交じり、良く詰んで地鉄が冴える。
刃文
焼幅広く小沸出来の大弯。指表には大五の目乱が交じる。匂口ふっくらと刃中に深く所作し、所々焼頭に小沸が働く。
鋩子
直状に入り少し乱れて掃掛ける。先が尖気味の小丸となり尋常に返る。
備考
見ての通り大切先、俗にカマス切先と呼ばれる刀です。大切先の刀はそれほど珍しいわけではありませんが、やはり見ていて独特の印象を受けけるようでどこか惹きつけられます。たぶん総体としての刀姿がシャープで、鎺元から切先にかけて流れるように続くラインに、美しいとかスマートだとかの恣意的なデザイン感を与えるのだと思います。特に本刀はもともと重ねが薄めなこともあり、繊細で端正な印象を強く受けます。そこに大弯の刃文です。豪壮さや華やかさとは対極にあるゆったりとした気品が、本刀の良さであり見どころなのでしょう。本刀が作られたのは寛文・延宝の頃ですから、幕末の豪壮な大切先の刀と印象が異なるのは時代的な感覚の違いもあると思われます。少し残念なのは、指表の物打辺りと切先の所に鍛割れが地肌の目に沿って長めに出ています。疵に敏感な方はソッポを向いてください。それを踏まえて楽しめる方は大いに本刀の魅力を堪能できると思います。
本当の作者は藤原忠行、粟田口近江守忠綱の弟です。忠綱ほどとは言えませんが、大坂新刀の中でも結構名のある刀工です。それまでの刀に対して様々な試みが行われた寛永から寛文頃、忠行も試行した一振が本刀なのかもしれません。吉野朝頃の大切先姿を、新刀特伝でやってみたといえば勘ぐりすぎでしょうか。それとも単なる写なのか、それぞれに観察して楽しんでいただきたい一振です。(見に来いって?・・・いえいえ、当店の貧弱な説明から想像していただければ幸いです。)
ちなみに本刀には、勝虫を画題としてあしらった鉄鐔が装着された拵がついています。柄前の縁頭も勝虫。自信はありませんが、一作物かもしれません。かなりイメージと造込が似ているのですが・・・(やっぱり取合わせ物としておきましょう。責任回避で、すみません。)

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