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太刀・刀

筑州山王住宗勉作 昭和六十二年二月吉日

商品番号 :B-067-166

現代 無鑑査刀匠 白鞘

1,200,000円

刃長:79.0 cm 反り:2.3 cm 重ね:0.71 cm

体配
本造、庵棟、中心は生で孔一つ。鑢目は筋違。
地肌
板目に小板目交じりが流れ心になる。よく詰み精美な肌となり地景が現れる。
刃文
焼幅広く、沸本位の腰の開いた五の目に丁子乱が縦横にランダムに連なる。刃中に小沸が微塵につき、金筋・砂流が頻りに働き、刃縁は明るく冴える。
鋩子
本刃が乱れ込んで突き上げて尖り、途中に金筋が走り足を横切る。返は深い。
備考
身幅広く大切先の豪壮な太刀姿。最初の印象は吉野朝の太刀を写したのかと思ったのですが、刃文を見て考えが変わりました。本刀はおそらく清麿の写でしょう(宗勉刀匠に未確認ですから、当店の勝手な推測と思ってください)。まずは刃中のいたるところに出ている太く長い金筋と砂流がいやでも目に飛び込んできます。おまけに刃先まで届きそうな足長丁子が所作しています。その丁子の足を寸断するかのように横切る金筋は、刃長の半分以上も長く連なって続き、まるで長〜い二重刃のごとき印象を放っています(いや〜激しいですね)。加えてこの金筋は鋩子にまで所作し、ここまでくると凄いとしか言いようがありません。しかし決して複雑ではなく、総体としてスッキリとした激しさが見所となっている一振です。もう一つの見所は地肌の鍛で、精美な板目肌が流れごころに映える様は地景として浮き出て絶妙です。肌物好きの愛刀家も納得するほどの鍛で、是非ご覧に入れたい一振と言えます。(直調の刀が多い当店の中ではかなり激しい所作を見せている本刀・・・これを目にすれば働きの多い刀好きの気持ちがわかる気がします)
本刀の作者、宗勉刀匠は現代刀工を代表する名工の一人。数々の受賞歴がそれを物語っています。相州伝に加え備前伝も巧みにこなす無鑑査刀匠で、本サイトでおなじみの大野刀匠とも親交がある九州の雄です。本刀を通して宗勉刀匠の魅力が伝われば幸いであり、ぜひお手にとってご覧いただけら嬉しく思います。宗勉刀匠に敬具。

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