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太刀・刀

武州住石堂兼盛作

商品番号 : B-096-248

江戸前期 武蔵 特別保存刀剣 白鞘・拵付

800,000円

刃長:70.0 cm 反:1.06 cm 元幅:3.38 cm 先幅:2.31 cm 重ね:0.76 cm 目釘孔:1つ

体配
本造、庵棟、生中心、鑢目はごく浅い勝手下。
地肌
小板目肌良く詰んで無地風の肌合いとなる。鎺元より移が立ち、鎬地は柾目肌になる。
刃文
焼幅広く、元は小模様にそれより上は匂出来の丁子乱。匂口は締り心に丁子の足が激しく所作し、蛙子丁子、尖刃も交じる。刃中沸付き匂崩が仕切りに所作する。
鋩子
直調に入り先が尖り気味にごく浅く返り、一枚風となる。
武州住石堂兼盛作

典型的な寛文新刀の姿に、抑揚のある丁子乱が展開する本刀。激しい丁子の刃文は一文字の様相を呈して、部分的には古備前の風合いを見せてくれます。いかんせん、刀姿もそうですが、あからさまに新刀ですと言わんばかりの所作が色々と・・・長目の焼出は大坂新刀を思わせます(それでも丁子の小足が頻りに出ています)。徐々に焼幅も広くなり、刃取りだけ追いかければ新刀特伝としか思えない形状。鋩子も直調に入って乱込まず、新刀の特徴を備えた鋩子そのまま。そして鎬地の地肌は柾目肌が強く現れて、もはや新刀の一文字写にしか見えなくなります。それでも移はちゃんと鎺元から出ていて、これは石堂系に誰かを想像する以外、選択肢はなくなる・・。といったところでしょうか。
しかし本刀の作者は石堂といはいえ無名に近い刀工です。兼盛・・・聞いたことのあるようなないような、現存作も見かけることは稀かもしれませんね。銘に武州住石堂兼盛作と刻っていることから、江戸石堂系には違いないとして、兼盛? 兼のつく刀工は思いつきませんが、時代を考慮すれば寛文延宝頃。おそらく石堂是一の門人というのが一番近い筋ではないかと。ただ、是一といっても初代なのか二代なのかはわかりません。まさか常光や光平の門人ではないと思うのですが・・・なにせ石堂と刻っていますから。可能性として関の刀工が江戸に出て是一の門人になったとすれば、兼の一字を名乗ったことに違和感はないとは思います。

素性はこの辺にして、この激しい丁子の刃文、中々の出来。おまけに尖刃が交じり、焼頭が蛙子丁子そっくりの所作もあったりと多彩な形状が織り交わっています。それでも細かな匂崩が至る所に出ているあたりは、備前伝・是一の一派であることを示しているのかもしれません。まあ、驚くべきは無名に近い刀工が、これだけの作を作り上げている事実です。必然的にこの兼盛も随分と師匠の作刀を助けたことは違いないでしょうし、腕前からして代作があったとしても驚きません。皆さんが愛蔵している是一は、実は兼盛の作かもしれませんよ・・・・フッフッフ・・・そういう是一の刀も、随分と一文字に変身したと言われています。真偽はさておき、現在では何も判らないことことばかり、自分の目を養うしかないようです。

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