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脇指

脇指

越後守包貞

商品番号 :C-008-I-076

江戸初期 摂津 特別保存刀剣 白鞘 

1,400,000円

刃長:60.3 cm 反り:0.9 cm 重ね:0.75 cm

体配
本造、庵棟、中心は生で孔は一つ、鑢目は化粧に筋違。
地肌
小板目肌良く詰み、鎬は柾目心、刃寄りは細かい杢目交じり、肌が冴えて乱風の移が淡く出る。
刃文
焼幅広く、小沸出来の大きな互目乱が二つ連なり先迄続き、所々濤瀾刃風になり飛焼が交じる。匂口はやや広く深く焼き、太い足が働き刃全体に小沸が厚くつき、刃縁が冴え、淡く乱風の移が出る。
鋩子
小丸にやや深く返り、表裏揃う。
備考
体配はやや元先に差があり切先も尋常で寛永頃の刀姿。重ねも頃合いで至って健全な二代・包貞の脇指です。刃文から包貞が頭に浮かぶぐらい、彼の特徴が顕われた作かもしれません。刃に厚くついた小沸、太めで深い五目乱の匂口がランダムに続く中に、所々箱乱風になるあたりは、包貞独特の所作であり見所の一つです。それにしても小沸の刃の部分と明るい鎬地の鮮やかな対比は見事で、美しく冴えがあります。(※上部から写した画像に斜めの黒い筋は疵ではなく、撮影セットの写り込です。)
この作品の分類は脇指となっていますが、長さは60.3cm。あと3mmあれば刀の部類です。もし研のよる耗りがあったとするなら、元々2尺の刀だったという事になります。武家諸法度が発布される前後の時期を考えると、最初から脇指として作られたとは思えません。2尺という長さからして、高禄武士の特注の誂え物の刀です。・・・鍛といい、冴えといい、どうりで質の高さを感じるはずです。ちなみに、当店で紹介しているもう一振の包貞(語られし美刀コーナー・商品番号SD-007/0070)と見比べて両者の共通点、違いを探るのも面白いです。

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