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脇指

脇指

越後守包貞

商品番号 :C-011-K-070

江戸初期 摂津 保存刀剣 白鞘

売約済

刃長:52.1 cm 反り:1.1 cm 重ね:0.75 cm

体配
本造、庵棟、中心は生で孔は一つ、鑢目は化粧に筋違。
地肌
杢目肌良く詰み精美にて明るく冴えて移り出る。
刃文
焼幅広く、沸本意のやや広い匂口が互目ごころに大きく湾れ、湾れの頭に葉・足入り沸づく。
鋩子
小丸が尋常に返り、表裏揃う。
備考
二代・越後守包貞の脇差。新刀姿ですが、やや先が広く元先の差があまり感じられません。重ねも脇差にしては厚い方で、切先も残りかなり健全な状態です。それに地金が明るく冴え、広い焼幅となって剛く華やかな印象をうける一振です。見所は湾の頭に、沸づいた葉や足が描いたように入り、濤瀾刃に至る前段階の所作に思える点です。越後守を三代へ譲る前の作ですので、この作刀を経て照包時代の濤瀾刃へ移行していく過程とみれば、興味深い作例と言えます。箱がかった湾もあることから、二代・包貞の特徴がよく表れた作とも言えます。総体として健全かつ精美、造られた当時の姿がよく残された一振です。

暗号?記号?符号? この切込はいったい?

目的が解りません。中心の表の棟方に2個所、裏の刃方に7個所、合計9個所に意図的に付けたと思われる切込。跡をよく見ると鏨のようなもので削ったか、彫ったか・・・適当に付けた跡ではなく、2つ、3つの組合わせで整合性が感じられ、何かの符号のように思えます。何のために?・・・単なる真偽の確認や実験ではないと思います。どこかの藩が備え武具の蔵庫や数量の管理のために付けた可能性は疑われますが、数物ならいざ知れず、高価で上質の刀剣に敢えて切込をつけるようなまねをするでしょうか。不合理です。切込自体も決して新しくはありません。皆さんはどんな可能性を考えますか。ぜひご意見を伺いたいものです。当の本刀は刻んだ人物を知っているでしょうが、残念ながら答えてはくれません。本刀は心の中でこう呟いているかもしれません・・・「そんなこと、どうでもいいじゃないか。300年以上も経った現在、ここに私が存在しているのだから。」(なぞなぞを出して微笑む包貞に代わり店主が出題)

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