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脇指

脇指

大和守安定

商品番号 :C-021-113+131

江戸前期 武蔵 特別保存刀剣 白鞘・拵付

1,400,000円

刃長:53.6 cm 反り:1.20 cm 重ね:0.68 cm

体配
本造、庵棟、中心は生で孔一つ。鑢目はやや深目の筋違。表裏に二筋樋を鎺元上で丸留。
地肌
小板目に杢目交じり、よく詰み精美、物打より上が少し肌立つ。鎬地の棟寄りは柾目心。
刃文
焼幅広く小沸出来、五の目乱に足の長い丁子。匂口はふっくらと柔らかく、刃中に小沸が厚くつき刃縁が冴える。
鋩子
刃文がそのまま入り、少し弯れて小丸が尋常に返る。
備考
大業物として元々評価の高い安定ですが、最近ブームになったゲームのせいもあって、より人気の刀工になっているようです。(この巷の動向はまだ続いているのでしょうか。それとも私が遅れている?) 確かに初代康継の門人ですし、斬味が評判で試銘が多いことでも安定の腕は評価すべきものです。
本刀はそんな安定の二筋樋の入った脇指。表裏ともに彫られていますが、これは生樋なのか後樋なのかは不明です。本阿弥光遜は「刀の掟と特徴」の中で、いくつかの樋があると書いていますが、こればかりは鵜呑みにすることが憚ります。しかし、本刀の樋をなぞってみると、凸凹した箇所がなく至って均一な肌をしています。うーん、これは生樋の可能性も・・・どちらにせよ、上手な樋の彫です。
刃文は五の目に丁子。小沸出来ながら匂口は柔らかくふっくらとしており、沸崩れもありません。さすが上手いものです。刃中は小沸が総体に厚くついて鎬との陰影を際立たせ、さも斬れそうな印象に・・・丁子の足は長く所作していますが、頭が揃って焼幅を広くとっているためか、刀姿がおおらかで落ち着いた印象を受けます。この丁子も含めてふわっとした匂口と小沸が均一拡がる刃全体が調和したあたりが、安定の技倆の高さを表しているのだと思います。本刀を見ていると、やっぱり安定は巷の評価通り上手いのだと知らされる一振です。
本刀についている拵は庄内拵で、真鍮(素銅かも?)の縁頭は草花を平象眼であしらい、目貫は赤銅の萩(?)の図。柄前自体は幕末期はありそうですが、鞘は新しいものです。残念ながら小柄が欠ですが、本刀をご所望の方には、小柄はおつけいたします。もちろん新物ではないものを。

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