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導かれし末古刀

脇指

備前国住長舩勝光 永正九年八月日

商品番号 :C-031-S-140

室町後期 備前 特別保存刀剣 白鞘・太刀拵付

3,650,000円

刃長:54.4 cm 反り:1.8 cm 重ね:0.75 cm

体配
本造、庵棟、中心は生で孔は二つ(一埋)、鑢目は切。指表に鎺元上に梵字と蓮華、指裏に腰樋の中に素剣の浮彫。
地肌
板目に小板目交じり、良く詰み鎺元は少し肌立ち、刃寄りは柾心に流れる。乱移が鮮明に立ち、刃縁は明るく冴える。
刃文
小沸出来の腰の開いた五の目に丁子乱。元の方は直調に、徐々に乱れて焼幅も広くなる。匂口は締まり心に砂流、短めの足、葉、飛焼が頻りに所作する。
鋩子
刃文が乱れ込んでやや深く返る。
備考
地肌を見るように上からの光でもそれとわかる鮮明な乱移。永正頃に散見させる移のある典型的な末備前の脇指です。やはり移が出ると刃縁が冴えて刃文が映えます。そして、ふっくらと小肉のついた中心から優雅にも思える腰反へと続く流れるような姿・・・言わずと知れた片手打のフォルムは、なぜか惹きつけられます。とどのつまり、刀姿における一種の到達点(完成形)なのでしょう。彫もバランスよく、梵字と蓮華、そして素剣の浮彫を腰元にコンパクトにまとめています。
では肝心の匂口はというと、定番の腰の開いた五の目に丁子乱・・・しかし沸崩れのある蟹の爪とは異なります。鎺元から途中までは小乱気味に大人しく始まり、、その後に五の目と丁子乱が組み合わさった複雑な焼きが展開します。尖刄風の五の目もあれば、中河内(二代国助)ばりの蛙子風の丸みを帯びた五の目が混在し、そこに小さめの飛焼、葉が頻りに点在します。そして駄目押しの砂流が柾心の肌目に沿って所作します。こうしてみると、案外働きがテンコ盛りなんですね。匂口は締まり心ですが、ここまで密に働きがあると締まった匂口の単調さが感じられません。沸崩れや叢のない点では高く評価すべき作で、同時代の最高位・与三左衛門尉と比べるものではないでしょう。同工との差異は刃寄りの柾目肌で、砂流が明瞭に出ている点で与三左衛門尉にはない所作です。祐定がいい、いや勝光がいいというより、匂口の出来で判断してほしいものです。まあ、砂流が好きか嫌いかという単純な話なんですが・・・。
ちなみに本脇指は、思った以上に健全です。加えて豪華ともいえる太刀拵が付いています。これはおまけの情報として捉えてください。あくまで評価は出来不出来で・・・。

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