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短刀・槍・その他

短刀

備中国松山住左兵衛尉国重作 永禄八年八月吉日

商品番号 : D-011-S-168

室町後期 備中 保存刀剣 白鞘・拵付

500,000円

刃長:29.2 cm 反り:0.1 cm 重ね:0.85 cm

体配
双刃造、中心は生で孔は二つ、鑢目は浅い勝手下。表裏に細樋を鎺元まで掻流。
地肌
小板目が柾心に流れ、刃寄りは柾目になる。総体に細かな柾目肌を見せる。
刃文
焼き幅広く、匂出来の五の目乱。匂口はやや締り心でふっくらとし、五の目の谷から淡く小足が出て、肌目に沿って砂流風の所作が出る。
鋩子
乱込んで返はほとんどなく一枚風となる。
備考
刃長が9寸6分5厘と双刃の短刀としては少し長く感じる本作。その分、細身の姿に映ります。反も少しついているのでかなり健全な状態と言いたいところですが、片方の刃(棟側)のラインが少し波打っていることからすれば、時代相応の研減りが見られます。それでも同時代の同類に比べれば十分残っている方です。この長さといい、反といい、本作が作られた室町後期ということを鑑みれば褒めてしかるべき状態です。ただ、所々鍛肌の跡が散見され少し残念な気がしますが、本家本元の末備前の双刃短刀も鍛割などは当たり前のように見られます。本作が備中の国重だから・・・という濡れ衣は如何なものかと思います。確かに見事な肌をした祐定とはいきませんが、中途半端な備前物に負けてはいません。肌目はよく詰まれて肌立つこともなく、俗銘だって入っています(別に、俗銘入りだから出来がいいとは言ってません、はい。)。褒めるとしたら五の目の匂口・・・備前によくある腰の開いた五の目(蟹の爪)にありがちな沸崩や溢れもなくスッキリとしています。指裏の先の方の乱れた刃文と鋩子なんか愛嬌さえ感じます。(欠点は見方によって特徴や売りになるのです)
もう一つ、備前と異なるのが中心の形です。だんだんと細く窄まるのもそうですが、その鎬筋がわずかに反っているのがわかると思います。まるで古刀の太刀のような中心の反です。普通の短刀ならよくみられる形状ですが、最初からこの形状に作り込んだ双刃短刀は少ないと思われます。抜きやすくするための注文主の要望でしょうか。ともあれ、刀身の反と延長線上に自然と繋がって、優雅さを見せています。

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