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短刀・槍・その他 “うもれし”一振

短刀

宇多國宗

商品番号 : D-020-268

室町中期 越中 特別保存刀剣 白鞘

1,100,000円

刃長:25.5 cm 反:内反 重ね:0.55 cm 元幅:2.38 cm 先幅:1.80 cm 重さ:140 g 目釘孔:2つ

体配
平造、三つ棟、生中心、鑢目は切。
地肌
小板目肌に板目交じり、総体に柾心に流れる。やや肌立ち心に地景が現れ、移が出る。
刃文
焼幅の狭い匂出来の細直刃。匂口は締り心に、二重刃、喰違刃が交じり、刃縁は冴える。
鋩子
直調に入り小丸となり、僅かに掃かけてやや浅く返る。
宇多國宗

本短刀の登録証に反は「内反」とありますが、これは見間違いだと思われます。確かにほぼ反がない状態で、ほんの僅か切っ先が内側に入り込んでいますが、正しくは中間反。出来れば「反:なし」と判定してもらいたいところですが、あくまで審査員の判断と分類基準の問題です。これを真に受けて、写物ならいざ知らず、打卸時から筍反の短刀などと決めつけるのは避けたいものです。最初から筍反の短刀は写物以外ありません。あればそれは研減った結果の姿です。
本短刀は中間反。切先が時代を経た研減りによって僅かに内に入った状態です。室町中期頃の作ですからこの減りは当然の許容範囲。時代を考慮すれば良い方の部類かもしれません。中心には趣のある宇多國宗の銘が・・・室町中期と後期の間、おそらく文明頃の四代・國宗の作と推測されます。
國宗の作は代別に限らず大和手掻包永に酷似したものが多いと本阿弥光遜が書いています。加えて、どこかに脇物の状態が現れるとも・・・う〜ん、本作を見る限りその通りかもしれません。匂口は締りながらも柔らかさがあり、叢沸もなく刃縁が冴えて上出来です。鎺元の表裏同じ個所に、指表側が喰違刃、指裏側には二重刃の刃文が。手掻の面影が出ています。そして、ちょうど横手に相当するあたり、これまた表裏共に頭の浅い小さな五の目が一つずつ・・・これですね、「脇物の状態」というやつ、面白いですね。否定的な方は、場違い物とか垢抜けないとか、終いには二流だとかこき下ろしますが、見方によっては全然有りの所作です(当店はマニアックな偏愛者かもしれません)。というわけで、光遜が指摘した通りの所作をそのまま示したような本作、よく言えば、國宗の典型作といえます。

地肌は小板目に板目交じり、特に上半分あたりから流れ心の板目が強くなり、肌目に沿り地景となるあたりも見所の一つでしょう。さらに焼出からの移、平地は美濃の白気移のような印象を見せています。焼幅はかなり狭く、当然のごとく細直刃が白糸の如く延びる様は、古風な姿そのもの。地肌だ、匂口だ、などと細かいことを言わなければ、来や粟田口の風合いと変わりありません。時代も明文頃なので比べるものではないですが、へたに研減った名のある刀工や流派の作に比したら、よほど健全で楽しめる作かもしれません。その健全度は、棟からの画像を見ていただければご納得いただけるかと・・・・

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