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縁頭

縁頭

親子猿猴図 東峯亭月光足

商品番号 : FG-009

江戸後期 保存刀装具  桐箱入

70,000円

縁/四分一磨地 高彫 象嵌色絵  頭/四分一磨地 高彫 象嵌色絵

縁/縦:3.76(紋含:3.83)cm  横:2.09(紋含:2.47)cm  高さ:1.33 cm
頭/縦:3.30 cm  横:1.68 cm  高さ:1.06(紋含)cm
分厚い四分一の地金、素銅の天井金もまた厚く、江戸も後期になると材料も随分と贅沢になるものです。造自体は頑丈になったおかげで、そこに費やす金工の工夫はあまり語れなくなってしまい、ちょっと寂しさを感じます。その分、表のデザインや彫で楽しむとしましょう。
地金の色に比べ親猿二匹の体の色が少し異なって見えます。体毛を表現した彫の所作でそう見えるのかと疑いましたが、これは素材が異なる方に軍配。同じ四分一でも、成分が少し違っているのだと思われます。なので当然、本作は高彫という名の鑞付据紋です。(まあ、猿自体を象嵌色絵とするなら仕方ないのですが、高彫という鑑定書での解釈は難しいですね) その親子猿ですが、父猿を頭に、母猿と子猿を縁に配しています(体の大きさから推測)。面白いのは、それぞれの立ち振る舞いで、親猿二匹は金色絵であしらった豆らしき食料を手に、子猿の方を向き何をしているんだと言わんばかりに心配そうな表情をしています。父猿なんか困ったように片手で頭を抱えています。肝心の子猿は、舞う蝶と戯れている光景ですか。食料調達の親猿に対し、遊び盛りの子猿の対比・・・ユニークですね。特に父猿の困った顔の表情ときたら滑稽です。おっと、母猿も指先で何かを指示しているかの仕草・・・もしかして、子猿をなんとかしなさいと父猿に言っているのかも・・・いつの時代も強き奥様の存在を暗示しているようです(あくまで例えです。強く優しい愛情ある女性を言いたかっただけです。汗!!) どうやら、本縁頭の作者は冗談のわかる金工のようです。こう言った表現力も金工の巧さのひとつです。子猿を金で、蝶を銀であしらい、構図のポイントと注目させ、その効果を親猿の表情に連動させるあたりが本縁頭の見所で、楽しい作品に仕上げていることに好感が持てます。
作者の東峯亭月光足ですが、金工事典等銘鑑をめくっても何の記載もなく銘鑑洩のようです。どなたか知っている方がいれば嬉しいのですが。何の脈略もない想像ですが、東峯亭という号からして後藤東乗を師匠に持つ佐藤東峰の門人ではないかとも連想したのですが、東峰の弟弟子は何と高名な荒木東明です。この妄想にはちょっと無理があるかも。因みに、東峰の跡を継いだ義照の号は東吟亭・・・妄想は尽きません。

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