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笄

鷹匠道具図(無銘・古後藤)

商品番号 : KG-020

桃山期 保存刀装具 『古笄』(池田末松・三宅輝義著)所載品 桐箱入

270,000円

赤銅魚子地 高彫 金袋着 蕨手銀

長さ:21.7 cm  幅:1.38 cm  高さ:0.59 cm
少しずんぐりとした古後藤極の笄。本来は棹先がもう少し長かったと思われます。赤銅の質は黒々として上質、使い込まれた跡が上部の魚子の耗り具合からもわかり、古い時代の良さと価値を今に伝える一品です。姿の造込は肉厚で画題の鷹匠道具を豊かに彫り上げ、幅も広くがっしりとした印象を受けます。そういった所作や特徴から『古笄』の中で池田・三宅の両氏は乗真の作と極ています。ただ、「蕨手・眉形に銀象嵌を施して全体的に力強い感じがする。」と書いていますが、この所作は明らかに後世の所作・・・製作時の所作とは思えませんし、あったとしたら金象嵌に施していたと思われます。鑑定書では、その辺のことが理由なのかわかりませんが、乗真ではなく古後藤として極めています。鑑定の申請の際、『古笄』を参考資料として提出したと思われますが、それがどう影響したのかはちょっと興味があるところです。おっと失礼、どちらが正しいとかはどうでもいい話で、現にこの作が伝承されてきた事へ感謝することにしましょう。

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