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小柄

小柄

栗に栗鼠図(無銘・古後藤)

商品番号 :KZ-015-SS

桃山期 保存刀装具 桐箱入

350,000円

赤銅魚子地 高彫 金袋着

長さ:9.80 cm  幅:1.38 cm  高さ:0.74 cm
枝葉の一部と栗の実以外は紋全体に金の袋着が施されており見るからに豪華絢爛な本作。肉置は盛上がった山の様で、これまた贅沢な造込。栗に栗鼠の構図はよく見られますが、ここまで大きく彫られ色付けされると存在感が半端ありません。まるでこんもりとした目貫を一対、地板に載せたような造りです。そしてこの高彫、裏からの打出しではありません。赤銅の塊から彫り出していて重量感もかなりのものです。時代はおそらく桃山期、笄直しの小柄です。直した所作が左側の紋際にハッキリと見てとれます。僅かに地板との色の違いが表れているので、切取った跡が確認できるのですが、右側の紋際を見ると、ある筈の切取り跡が見当たりません。はて? 戸尻まで色も同一・・・とすると、左は切取って地と繋ぎ合わせ、右は笄だった時の木瓜辺を打延ばして本体に嵌め込んだ・・・んー、地板を左右で違う造込を施すとは珍しい例です。どんな構造になっているのか地板を空けてみたい衝動に駆られます。が、それはいけません。壊れているならまだしも、姿を作り替えても残そうとした古人に無礼千万。

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