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小柄

小柄

波に沢瀉図(無銘・古金工)

商品番号 :KZ-039

江戸初期 保存刀装具 桐箱入

150,000円

赤銅七子地 高彫 金袋着

長さ:9.70 cm  幅:1.48 cm  高さ:0.66 cm
漆黒の赤銅地に波と沢瀉(おもだか)を高彫した本小柄。これは黒いです。銅に対する金の配合割合が良かったのでしょうか、深〜い黒味が印象的。図柄はやさしそうな水草である沢瀉ですが、茎も花も太く大胆に配置され、とても力強さを感じる作になっています。繁栄を願う沢瀉ですから、植物の繊細さを狙うよりこの方が的を得ているのかもしれません。花は金の袋着で漆黒の地に映え、擦り落ちた様は古雅なイメージそのままです。実は茎と葉の一部にも銀色絵が施されていたようで、今は消えかけて側面にその名残が微かに確認できます。
問題は地板に蒔かれていた七子で、波と沢瀉以外の個所は七子で埋まっていたようです。それが今では狭い隙間に七子が残っているだけで、他は擦れてなくなっています。随分と使い込まれた感がありますが、それ以外に七子消滅の原因が・・・よく見てみると、どうやら七子を削ぎ取ったかの所作があるのです。いたる所にタガネで鋤いた名残と思われる痕跡が見られ、あえて磨地のようにみせたかったのかもしれません。なぜ? 完全な憶測ですが、使い込んでいるうちに七子の減り方に偏りが出たので、それを嫌って磨地にようにした(貧弱な想像ですみません)。もしかして、再利用した際についでに七子を削いだのかも・・・であれば笄直? いや、大きさからいって小柄の小柄直? よく見れば地板の形状がかなり丸味を帯びてフックラとしています。小口と戸尻に近い両端は急に小縁に落ち込んでいるような。この妄想は当たっているかもしれません。こんな上手の作に対して随分と大胆な工作を試みるとは(もう勝手に決め込んでいます)。結構無茶もやるんですね、昔の金工さんは。まあ、修理してでも残そうとするのですから、現代の私たちがどうのこうのと言うべきことではありませんね。

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