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目貫
貝尽図(無銘・古金工)
商品番号 :MK-026
室町後期 保存刀装具 桐箱入
180,000円
赤銅地 容彫 金袋着
表/長さ:4.12 cm 幅:1.62 cm 高さ:0.68 cm
裏/長さ:4.04 cm 幅:1.60 cm 高さ:0.71 cm
全体のフォルム、裾際を絞込んでフックラとした側面、背も高く、一見して室町後期の目貫と想像できる目貫です。裏面をみると、やはり・・・板の薄さが際立っています。画題に合せてしっかりと圧出した所作は見事です。その薄い造込に、彫を施す訳ですから腕の良い金工でなければ作れません。古い目貫はこうでなくては。期待を裏切らない上作です。色絵は、より時代の上るウットリではありませんが、ほとんど剥がれのない袋着で、極めて健全。画題の趣向を別にして、古美術として高く評価できる作でしょう。
画題はよく目にする貝尽ですが、種類が豊富です。二枚貝に法螺貝、鮑、サザエ、雲丹、珍しいところではカメノテも加えられています。そしてそれぞれに細かな彫を施しています。写実的にしたかったのかは判りませんが、各々の特徴をよく捉えており、面白いのは雲丹の表面に魚子らしきツブツブが・・・こだわりを感じます。