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揃金具

三所物

鶏図(無銘)

商品番号 :SK-014

江戸後期 桐箱入

150,000円

小柄・笄/赤銅七子地 高彫(鑞付据紋) 金色絵  目貫/赤銅地 容彫 金色絵

[小柄]長さ:9.79 cm  幅:1.47 cm  高さ:0.43 cm  紋部高さ(最大):0.52 cm  重さ:26.81 g
[笄]長さ:21.3 cm  幅:1.28 cm  高さ:0.40 cm  紋部高さ(最大):0.45 cm  重さ:39.57 g
[目貫]表/長さ:3.56 cm  幅:1.30 cm  高さ:0.41 cm  重さ:4.09 g
    裏/長さ:3.27 cm  幅:1.54 cm  高さ:0.42 cm  重さ:3.88 g

目立った擦れもなく保存状態が良好な三所物。まだ落ち着いていない七子地のザラザラ感も指先に感じることができます。かなり若い作とは言え、実際に使用された跡は残されています。小柄と笄は裏面に若干の擦れ跡、目貫は柄前に合わせるために裏底と足(根)が大胆に削られています。本作は幕末頃の作で、装着されたのはおそらく一度だけ。若くしてお役御免ですから活きの良さが本作の見所なのです。 画題は鶏・・・小柄は雄と雌そして雛、笄は雄に雛が二羽、目貫は表目貫が雄同士が争っている構図、裏目貫は雄雌の夫婦。それぞれ違った構図で総体のバランスが取られています。無難な構図ですが彫はかなり緻密で、繊細で写実的な描写というこの時代における作域の特徴を感じることができます。本作の場合、特に羽の描写でしょうか・・・鶏ですから当然ですが、数物ではない所作は見た目で伝わってきます。七子地も微細な粒を整然と蒔き見事です。ただ、ここまで仕上げるなら色絵の所作も、もう少し丁寧さというか細部へのこだわりがあっても良かったのではと思います。所々(足や嘴)に塗りムラが見られちょっと雑かなと。良い彫口なのでちょっと残念ですね。その答えは、本作が無銘だということが物語るのかもしれません。江戸後期の上手作なら銘があっても良さそうなもの。無いということは名のある金工ではなく、その弟子筋か地方の金工と考えるのが自然です。皆さんならどこの流派に絞ります? 構図やデザインそして作域は後藤家の流れを汲む一派を匂わせますが、若い作に弱い当店には極の荷が重すぎます。江戸か京、もしくは加賀あたりの町彫とすれば当てはまるかも・・・アバウト過ぎますか?・・・このいい加減さを解決するためにも皆さんの教えをいただければ感謝です。
最後に造ですが、小柄は二枚貼合構造で地板嵌込方式、紋は鑞付据紋です。笄も地板嵌込方式で紋はやはり鑞付据紋。そして容彫の目貫は分厚い地板ですが、圧出の鑚痕がゴツゴツと残っており責めてはいます。それぞれの姿も逸脱した体配ではなく至って真面目で、どちらかと言えばフォーマルな作と言えるでしょう。

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