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鐔

秋草に雁図(無銘・古金工)

商品番号 :TB-006

江戸初期 保存刀装具 桐箱

160,000円

竪丸形 赤銅魚子地 高彫 金銀袋着色絵 片櫃孔(赤銅埋) 銀覆輪耳

縦:7.90 cm 横:7.33 cm 耳際厚さ:0.50 cm
黒い赤銅地に魚子を穿ち、秋草の花と上を舞う雁に金の袋着・・・小柄や笄の所作をそのまま持ち込んだような鐔です。極が古金工ですが、当店では時代を江戸初期とみています。造りや袋着の手法から極通りに金工として桃山期前後としたいところですが、通常、出回っている鐔にそんなに時代の上る作などありえません。何しろ皮の鐔が当り前の時代です。
時代はともかく、画題は秋草に雁。冬を告げる雁を描き、秋草の花が咲き誇る立冬の風景を掛軸や屏風に描くように配置した、いかにも日本的な構図です。静寂なイメージにも思えますが、雁は古来から狩の対象でした。ある意味、「いざ」という静から動へ移る変化の機をこの絵に込めたのかもしれません。

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