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鐔

牡丹唐草透図(無銘・長州)

商品番号 :TB-039

江戸後期 保存刀装具 桐箱入

60,000円

丸形 鉄地 肉彫地透 真鍮露象嵌 角耳小肉 両櫃穴

縦:8.48 cm 横:8.44 cm 切羽台厚さ:約0.41 cm 耳際厚さ:約0.41 cm
牡丹花に唐草の蔓が絡み合い、デザインだけを見ればセンスの良い鐔です。牡丹は結構繊細な彫で花びらの表情もリアリティに富んでいて華やかな印象ですが、唐草の方は意外に太く逞しくも思える造込。蔓の先を雫のごとく丸く球状にしているお陰で、見た目以上にソフトな印象を与えているようです。しかし、この二つの要素(画題)は言われてみればアンバランスな組み合わせ。こうしたデザイン構成は日本独特の発想なのでしょうか。
彫口にしても牡丹の細かな所作と微小な真鍮の露象嵌に較べ、唐草の方は何とも粗い加工で、蔓が交差する個所の処理はまだしも、側面にはバリが所々残存し鋳型の跡がくっきり(小柄・笄の両櫃孔ぐらいは合せ目のバリを取り除いて欲しかったなあ)。まあ、数物の南蛮鐔よりはよっぽど丁寧に作られてはいますが・・・一応、これでも長州鐔ですからね(鑑定書にはそう書かれています)。ここで気になるのは鑑定書にある「肉彫地透」という言葉。鍛えた地鉄ではない本鐔のような鋳造鐔でも彫を加えれば肉彫地透と見て良いのかなと・・・確かに鋳型の塊から彫っていることには違いありませんが。
ここまでの話に耳を塞いで本鐔を見れば、デザインの印象だけで好感が持て魅力的に映る鐔です。どのみち当店の解説など取るに足りない評価と思えばそれでよいのです。

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