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笄

枝牡丹図(無銘・古後藤)

商品番号 : KG-018

桃山期 特別貴重小道具 桐箱入

売約済

赤銅魚子地 高彫 金ウットリ

長さ:22.6 cm  幅:1.36 cm  高さ:0.37 cm
肩の線、そして定寸を超える長さ、加えて画題の花部には金のウットリが施されていることから、室町後期としたいところですが、薄目の肉取と小振りな耳からすると桃山期の作と思われます。姿と彫は江戸前期以降の定寸の造込に近いことを考えれば、それまでの色絵技法や画題の取り方を引きずりながら後代の姿へ変化する途中の作と考えれば肯けます。極は古後藤となっていますが、どうでしょう? 構図は良いとして、少し線が細く肉置も低い彫からすると疑問が残ります。ただ、ウットリの技法が使われた古い作には違いなく、枝牡丹の構図と姿、そして繊細な彫から古後藤とみたのかもしれません。ちなみに、蕨手は後世の所作で、少し雑さが感じられます。本来なら金象嵌にするはずですが素彫のまま・・・解せません。しかし、その溝に鑚の跡が明瞭に残っている点は興味深く、参考になる作品です。

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