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笄

藤花図(無銘)

商品番号 : KG-067

桃山期 桐箱入

50,000円

山銅七子地 高彫

長さ:22.9 cm  幅:1.39 cm  高さ:0.45 cm  紋部高さ(最大):0.57 cm  重さ:51.21 g

山銅の時代笄は、その品質・出来という視点から見れば一概に下手作とは言い切れないところがあります。見るからに粗雑な作域をした数物の類ばかりではなく、地金が山銅というだけで丁寧な彫と彩色を施した上作もあり、その評価も素朴さや味わい・華やかさや古雅など、愛好家の見方や好みによって捉え方は様々です。さ〜て、本笄はどう見たらよいのか・・・体配は膨よかでちょっとずんぐりとした姿。首から肩にかけては少し厳つい感じがしますが、胴から雉子股そして竿にかけてのラインはなだらかで優しい印象です。外形だけを見れば赤銅の高級な古笄(桃山期以前の作)と遜色ない姿です。と、持ち上げるのはここまで・・・一般的な時代笄と同じく、七子地の粒はやや粗く不整い、藤花をあしらった紋の彫はやはりアバウトな感が否めません。緻密さもイマイチで金の色絵もありませんが、それでもデザイン形状はしっかりしており存在感は十分に伝わります。
この藤花のデザインですが、高級な古笄にもほぼ同図の類例があります。同じ工房の作なのでしょうか。同じデザインで上中下のバージョンを用意していた可能性も十分に考えられますね。それとも、デザインをパクったコピー作なのか、金工本人にしか知り得ない興味の湧く妄想です(桃山期に版権や著作権があった?どなたかご存知ありませんか)。まあ、片や赤銅地に金のウットリ色絵を施した高級な古笄、こちらは山銅に色絵もない素朴な時代笄、較べるものではありませんね。共通することといえば鑞付据紋ではなく、どちらも無垢の高肉彫だということと時代が桃山期以前の古さがある事です。この辺の事実はちゃんと評価してほしいと感じます。江戸期のピカピカに光る笄とはちょっと趣が異なる本作、長年の疵も含め愛蔵したくなるだけの魅力を持っていると思うのですが・・・(単なるゴリ押しにしか思えません?)

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