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鐔

青貝微塵散漆塗鞘半太刀拵

商品番号 :KR-003

江戸後期

売約済

拵/全長:77.8 cm 柄長:20.2 cm 鞘長:57.2 cm  ツナギ/刃長:55.2 cm 反:1.2 cm 茎長:13.1 cm

縁頭・金具類/唐草図、鉄磨地、金色絵、無銘。
目貫/茄子図、赤銅地、容彫、金袋着、無銘。
鐔/壺透図、丸形、鉄磨地、角耳小肉、両櫃孔、無銘。
小柄/???

ツナギの刃長は55.2cmですから少し長めの脇指が入っていた半太刀拵です。ただ、現状は小柄が欠状態。もちろんこの拵に似合う小柄が見つかれば、装着しようかなと思っています(その分、値が上がることはご覚悟を)。それを無視すれば、金具類は結構まとまっています。縁頭に鯉口、裏瓦、責金具、鐺は鉄磨地の一作もので、金色絵で唐草の文様を施しています。ちょっと面白いのは柏葉のついた責金具で、柏葉の形状が裏は真横に出ているのに対し、表側は斜めに向いています。よくあるデザインなのかもしれませんが、洒落た所作です。
ここまでは良いとして、問題は鐔と目貫・・・本来付けられていた鐔は外されているようで、今付けられているのはあからさまな付鐔の類。画題はよくわからないので、とりあえず左右の櫃孔の形状から壺透としています。天地にある竜の爪のような形状は一体なんの画題なんでしょう。よくわからない鐔ですが、目貫だけは自慢しても良い作です。なんと真黒な赤銅地に金袋着を施した桃山期は下らない茄子の目貫です。この拵に何故このような上手作が付けられているのか・・・目貫の価値を知らずに付けたのか、それとも先祖代々受け継がれた目貫なのか・・・この拵が作られたであろう幕末の柄前師にしかわからない謎です。こうなると、この目貫が本拵の主役に思えますが、そうではなく目貫は例外中の例外、たまたま付けられていたと思いましょう。それでもこの目貫のおかげで本拵の価値は思った以上に高くなることは確かですが・・・。(目貫だけ外してしまおうかな・・・いや、当店はそんな欲深い商いはしません・・・でも、目貫のことを思うとかわいそうだな・・・いやいや、この目貫はこのままでいいと訴えているのが聞こえる・・・)

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