TOSOGU OPINION SITE
目貫
万年青図(無銘・古金工)
商品番号 :MK-023
江戸初期 桐箱入
50,000円
赤銅地 容彫 金色絵
表/長さ:4.16 cm 幅:1.45 cm 高さ:0.52 cm
裏/長さ:4.19 cm 幅:1.52 cm 高さ:0.52 cm
繁栄を願う画題として万年青の小道具は以外に多いものです。この目貫の良さは打出した肉の薄さにあります。作者の技が伺える均一に整えられた造込み、少しでも材料を惜しみ、そのための手間と術を惜しまない当時の金工の努力が垣間見える作です。ただ、少し裾が削られています。最初はもっとフックラとした姿をしていたと思われます。それともうひとつ・・・裏行にムギウルシが詰められていますが、そのムギウルシの表面に柄(鮫皮)の跡がありません。詰めた後、一度も使用されなかったか、あるいは鮫皮や革・布が巻かれていない柄地に使われたか、もしくは削ってみたがキレイに取れきれなく見た目を考えて埋め戻したにかもしれません。いずれにせよ、このムギウルシと裾上げは後代の所作ですが、目貫自体は江戸初期を下らない良い作です。色絵は一見袋着に見え趣が感じられますが、どうやら焼付色絵のようです。