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目貫

目貫

道具図(無銘・古金工)

商品番号 :MK-080

桃山期 保存刀装具 桐箱入

170,000円

赤銅地 容彫 金袋着

表/長さ:4.05 cm  幅:1.59 cm  高さ:0.58 cm
裏/長さ:4.03 cm  幅:1.57 cm  高さ:0.56 cm

道具図と鑑定書に書かれたこの目貫の画題、同じような構成の他作では「飾り道具図」と表記された例を当店で紹介したことがあります。なんでも、綾之小路物(あやのこうじもの)と称された飾り道具らしく、その例の中では芹とガマの穂に紐のついた輪という構成。本目貫では芹の代わりに口の広い器を描いた構成です。(しかし、この紐のついた輪の正体がわかりません。飾り道具ということですから、華道や茶道、神事などに関連するものでしょうか。どなたか知っている方がおられたらご教示いただければ幸いです。)
この道具図の画題は古後藤の作例にたまに見られ、宗乗や乗真だと大層な極がついたりもしていますが、本目貫はどうでしょうか。地金は真黒とはいえず、少し赤みがかっています。この時点で古後藤へは極めにくいのですが、加えて器の形状が大きすぎるのか野暮ったい感じもします。イメージで判断するのは良くないとはいえ、彫も、もう少し手を加えても良さそうな・・・表から見た印象では古後藤には極められないでしょう。鑑定書では古金工としていますが、同感です。それでも、裏行の圧出は強く、地金もかなり薄目、括りも十分にあり古い作には違いありません。色絵は金袋着、この時代の作としては状態が申し分なく、ほんの僅かな剥がれが輪に散見される程度。ここまで保存状態が良い作は少なく、健全度が抜群の優品です。

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