TOKEN OPINION SITE

刀
筑前住源信国吉包
商品番号 : B-SD404
江戸時代前期 筑前(福岡) 特別保存刀剣 白鞘入・拵付
1,405,800円
刃長:69.1cm・2尺2寸8分 反:1.3cm・4分半
元幅:32.5mm 先幅:21.5mm 元重:7.5mm 先重:4.5mm強 目釘孔:1
- 造込
- 本造、行の棟高く立上りがたっぷり残る。鎬幅広めで高さは低い造り込みとなる。
- 体配
- 反やや浅めで先細り、中切先延び心。
- 地肌
- 小板目肌主体で良く詰み、刃中と刃寄は流れ心が強く、刃中の鎬寄りは板目肌がよく現れる。鎬地は柾目肌がよく見え、棟区に向かって焼出移が立つ。
- 刃文
- 小沸出来の広直刃調。焼幅総体に広く区から2寸5分程に腰刃状の乱があり、やや出入り多く横の所作が主となる。横手下の刃幅は平地の半分を超す。帯状の匂口が随所に見られ、刃中の働は横の働がほとんどとなる。
- 鋩子
- 本刃同様直調で深く、ほぼ一枚鋩子となる。横手近くまで深く返り、中程まで庵を中心とした棟焼が現れる。
- 中心
- 平肉付き、棟は小肉でやや刃上りの栗尻。独特の鑢を切に掛け、鎬筋を中心に大振りな銘を堂々と刻る。中心に踏張がしっかりと残る。

名門黒田家の抱工であり、十一代将軍吉宗の佩刀を鍛えた重包の父である信国吉包の刀です。
腰刃に広直刃を焼いた珍しい作であり、刃文の形式等から戦国時代の代表刀工”与三左衛門尉祐定”の写であると思われます。生国の備前の地名になぞらえて福岡と名付けた様に黒田家の武士は備前刀に強い憧れがあったのかもしれません。一枚鋩子に中心の踏ん張りが残る非常に健全な状態であり、本刀が現在まで大切に保存されて来た事が伺えます。350年程前に造られた事を考慮すれば驚くべき健全度であり、伝来の良い刀の見本の様な一振りです。
