刀剣本来の価値をお届けします。 HOME
脇指

脇指

和泉守兼重

商品番号 :C-033-182

江戸初期 武蔵 特別保存刀剣 白鞘

800,000円

刃長:55.8 cm 反り:1.2 cm 重ね:0.71 cm

体配
本造、庵棟、中心は生で孔は一つ、鑢目は化粧に筋違。表裏に棒樋を鎺元上で丸留。
地肌
小板目肌に板目交じり。中程より上は少し肌立ち気味。鎬地は柾目、刃寄りは柾心に流れる。
刃文
焼き幅広く、沸本位の弯乱に丁子。匂口は深く丁子の足が伸びる。
鋩子
少し乱れて入り、小丸となってやや浅く返る。
備考
やや重の薄い造で総体に小振りな体配。手に持っても軽快です。姿は元先に差があり、反が適度について優しく、寛文新刀の姿をしています。刃文は新刀特伝と言って良いのか迷います。単に弯乱に大五の目が所々に交じったように見えますが、実はこの匂口、一本調子ではありません。焼始めは直調に小足(焼出に見えます)、その上から中程・物打辺りまでは五の目丁子に変化します。この丁子の足は刃先に向かって抜けるが如く長く伸びています。一部分の連続した五の目に深い小沸が流れて簾刄風の所作が現れ、結構複雑な匂口となっています。そして物打より上は、また小足が交じったほつれ気味の直調子に戻るのです。表裏共に同じようなパターンを焼いています。こうしたリズムの匂口はあまり類例がなく、当然、意図的な焼込ということは伝わっています。そう言う意味では、古刀の写ではなく新刀特伝の領域であり、兼重のオリジナリティを出そうとした一振とも言えなくはありません。
兼重は虎徹の師と言われていますが、こればかりは確証がありませんから兼重を持ち上げるのは筋違いです。敢えて虎徹に兼重の片鱗を見るのなら、ほつれて小足の働く深い匂口?、それとも五の目丁子の形状や沸の付き方?でしょうか。(どうにでも捉えられる例えでお茶を濁します・・・虎徹のことをよく知らないもので・・・) 虎徹とは関係なく、本脇指のふっくらとした深い匂口は良い出来で、簾刄風の厚く付いた個所も含めて見所の一つです。
因みにこの兼重は、藤堂家お抱え工の上総介兼重とは別人(おそらく親子か?)というのが最近の説のようです。つまり和泉守兼重が父、上総介は子で虎鉄の相弟子とのこと。余談ですが、中心に刻られた隷書風の銘は上手いですね・・・流暢な銘で人格が感じられ、兼重はそれなりの学識を備えた人物に思えるのですが。(当店の思い込みかもしれませんが・・・)

ページトップ