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脇指

脇差

藤原重行

商品番号 : C-SD337

江戸時代初期 豊後(大分) 特別保存刀剣 白鞘入

330,000円

刃長:40.0cm・1尺3寸2分 反:1.3cm・4分2厘

元幅:30mm 先幅:20mm(切先から1寸辺) 元重:7.5mm 先重:5.5mm(切先から1寸辺) 目釘孔:1

造込
薙刀直造、行の棟。鎬高めで元来腰から肉を削いだ造込。
体配
反深く、総体に身幅が広い。
地肌
小板目肌よく詰み、所々僅かに流れる。鎬地は柾目が強い。焼出移が立つ。
刃文
焼元から3寸弱大人しく焼き出し、上部ほど焼幅が広くなる。小沸出来ふっくらとしやや締り心の足長丁子風の大五の目乱。
谷に沸が溜まり帯状となり、足に細かい砂流が掛かる。乱の中に虻の目がよく現れる。
鋩子
本刃に比べ大人しく直状になり先は小丸下。総体に帯状で先少し掃掛け、返の匂口はよく締まって深く返り堅めに止まる。
返先は帯状に近くふっくらとし一文字状。
中心
急な刃上り栗尻で棟は角。尻に小肉を持つ。平肉付き鑢目は独特で浅い勝手下。逆鏨を基調とした江戸時代初期らしい銘振。
彫刻
腰に棒樋があり両散丸留。
藤原重行 拡大画像

肥前に次ぐ新刀期九州の生産地である豊後高田で製作された、重行の脇差です。
長巻直造のような造込ですが、途中から棟を削ぎ腰樋を引く薙刀に近い造込の為、薙刀直造としました。刃長は江戸時代初期の作に多く現存する1尺3寸程であり、当時の佩用形式に沿った実用的な長さだったのでしょう。よく詰んだ小板目肌に帯状の匂口で大人しく焼き出し上部ほど焼幅が広くなるという、当時の主要生産地である肥前と大坂の特徴を掛け合わせたような作風であり、匂口も安定し刃縁もよく締まって冴えています。変わった注文にも高い品質でしっかりと応える藤原高田の高い技量が現れています。中心にはたっぷりと肉が付き、銘振は江戸時代初期らしい丸みのある素朴な書体です。
力強く華やかな刀身に素朴な味わいな中心の、強そうなのにどこか可愛らしさを感じる不思議な一振です。

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