INTELLIGENCE
大磨上無銘で生中心? うつむいた上品な内反? 古刀の猪首切先? 表裏異なる中心の鎬筋? アバタ顔の美しい中心肌?・・・
今、声を上げなければ刀剣社会の崩壊を招く!
業界に蔓延る悪しき慣例・誤解釈・不門律、そして偏向した動向に、豊富な経験に裏打ちされた見識と論理的科学的見地をもってその正体を問い糺す。
本阿弥光遜直系・刀剣研究家の中原信夫氏が刀剣社会を一刀両断します。
日本美術刀剣保存協会の元理事であり、機関誌『刀苑』を立ち上げた故・村上孝介氏に入門した中原信夫氏。師と仰いだ村上孝介氏は、五ヶ伝に代表される『日本刀の掟と特徴』を著し刀剣界の巨匠と謳われた本阿弥光遜に師事し、古より伝わる本歌の教えを受け継いだ一人です。いうなれば中原氏は、日本の刀剣鑑定の本流を継承する鑑定家だといえます。
実直で研究熱心であった師の意志を受け継ぎ、自ら『とうえん』を発行し、約40年以上にわたる刀剣学者・研究家・鑑定会講師として取り組んだ知識とノウハウそして極は、もはや右に出るものはいないでしょう。金と権力と名誉を嫌い、利権主義の業界から堅物、偏屈者と叩かれながらも、日蔭の中に真の道を歩んできた頑な中原氏の言葉と行動には、最大の敬意と讃辞が似合います。
そんな中原氏の人間性も魅力の一つで、故・福永酔劍氏、故・柴田光男氏、故・鶴飼富祐氏、現代刀匠・大野義光氏など、良き理解者、賛同者も多く、今も熱心な愛好家達から支持され慕われています。
中原信夫 Nobuo Nakahara / 刀剣学者・刀剣研究会講師
- 昭和26年
- 奈良県奈良市生まれ。同志社大学文学部卒。
- 昭和49年
- 村上孝介師に入門。
- 昭和53年
- 師の死去によって独立し、昭和54年2月から平成10年12月まで研究会機関誌『とうえん』(隔月刊)を発行。全国の刀剣研究会の講師として活動。
- 平成13年
- 『-室町期からの- 大分県の刀』を刊行。
- 平成20年
- 『-室町期からの- 続 大分県の刀 銘鑑付』を刊行。
- 平成21年
- 『本阿弥家の人々』を編集・刊行。
- 現況
- 全国の刀剣鑑定会・鑑賞会で講師として活躍する傍ら、多彩なメディア・媒体を通した執筆活動と啓蒙活動によって、美術刀剣社会の健全化と発展に積極的に取り組んでいる。