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刀
越前守法城寺橘正照 加納彦太夫菅原玄和嗜宝
商品番号 : A-005-0069
江戸前期 武蔵・出羽 重要刀剣 白鞘
3,800,000円
刃長:67.1 cm 反り:1.2 cm 重ね:0.73 cm
- 体配
- 本造、庵棟、中心は生で孔は二つ、鑢目は勝手下がり。腰樋に添樋を区上で丸留。
- 地肌
- 小板目良く詰み杢目まじり。深く澄んで精美。
- 刃文
- 小沸出来の中直刃調が僅かに湾れ互目の足入る、匂口フックラと破綻無く美しい。
- 鋩子
- 僅かに掃きかけ風に小丸、やや深く返り表裏揃う。
- 備考
- 法城寺一門はよく、井上真改に似ている、真改に較べて沸が足りない、働きが少ない・・・などと評されますが、本刀はその評価を一蹴する出来に仕上がっています。真改に化けた一門の作が結構存在するという事は、それだけ高い評価を与えても良いと当店は思います。本作も化けなかった口でしょうか。この作品は姿・造り気にせず刃文を例えて評するなら、真改ではなく肥前忠広を思わせる一振りです。 本作は寛文新刀姿を地でいくような、先が細くなり優しい造り。重ねも尋常頃合いで、落ち着いた直刃調の湾れと深い透明感のある地肌が女性的な印象を与えます。重要に指定されるだけあって、健全かつ精美、優品の一振です。加えて為銘が刻されていますが、「嗜宝」と記された通り、所持者は本刀をよほど気に入られたのでしょう。それに造った正照も力が入ったことでしょう。
