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重要刀剣

短刀

備州長舩忠光作 源兵衛尉四郎秀次 文明十八年正月吉日

商品番号 : A-SD461

戦国時代(1486年) 備前(岡山) 重要刀剣(「鑑刀日々抄 続」p582・583所載) 白鞘入・拵付 本間薫山鞘書

5,500,000円

刃長:23.7cm・7寸8分5厘 反:内反

元幅:20.0mm 先幅:12.0mm(切先より7分) 元重:9.0mm 先重:4.5mm(切先より7分) 目釘孔:2

造込
重の極めて厚い平造、立ち上りのある行の棟。
体配
内反で、刃長に比べて中心が長い。
地肌
総体に小板目肌よく詰み、所々板目肌や地形が交じる。焼元から返先に向けて焼出移が立ち、全体に移っ気があり、物打辺りは移っ気が強い。地肌に比べ刃肌殊によく詰む。
刃文
小沸出来、柔味のあるフックラとした匂口の弯刃。刃中の所作は少なく、横の所作が主となる。匂口と刃縁にムラはなく、刃縁よく冴える。表裏同様の刃文を焼くがピタリとは揃えていない。
鋩子
本刃同様の大人しさで、表裏共に先小丸で尖り心。差裏の方が尖り心は強い。返も本刃同様の弯調で、棟区近くまで深く返る。
中心
角棟、やや刃上りの栗尻で、肉置はとても豊か。
彫刻
表:素剣。裏:腰樋。長さは刃長の半分弱で、表裏で強弱を付けられている。
備州長舩忠光作 源兵衛尉四郎秀次 文明十八年正月吉日 拡大画像

戦国時代に備前長舩で造られた、源兵衛尉忠光の鎧通短刀です。
直刃の名手として知られる忠光ですが本刀は弯刃で、注文主と思われる添銘の入った特別注文品と見るべき一振です。地鉄の良い備前物の中でも特によく詰んだ良い地鉄であり、500年以上経た現在でも潤いのある精美な肌です。本刀で特筆すべきはやはり匂口で、柔味のあるフックラとした匂口は叢がなく、刃縁も締まってよく冴えています。本刃だけでなく返の匂口も叢がなく、極端に厚い造込でありながら、鍛錬と焼入が非常に高い技術で行われた事が窺えます。中心の仕立ても非常に丁寧で、「正月吉日」という珍しい年紀も実に注意深く刻られています。名手忠光の作中でも特に入念に造られた名品です。

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