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太刀・刀

河内守国助(二代)

商品番号 :B-008-I-015

江戸前期 河内 特別保存刀剣 白鞘・拵付

売約済

刃長:63.3 cm 反り:1.2 cm 重ね:0.78 cm

体配
本造、庵棟、中心は生で孔は一つ、鑢目は筋違。
地肌
板目に小板目肌が交じり、よく詰んで精美な肌となる。鎬地棟寄りは柾心に流れる。
刃文
五の目に足の丸い丁字乱れ、いわゆる拳形丁字となる。匂口締り心に小沸よくつき刃縁は深く冴え、丸い足が盛んに入り所々葉が交じる。
鋩子
直に入り小丸が尋常に返る。
備考
皆さんよくご存知のように、二代河内守国助は初代国助の子で、俗に中河内と呼ばれている大坂新刀を代表する名工です。作風は小板目肌を細かく詰んだ鍛えに丁子を主調とし、独特の拳形丁子を交えた華麗な刃文を得意としています。本刀も拳形丁子の典型作、と言いたいところですが、もっと複雑な刃文を呈しているようです。よく目にするのは二つ三つと丸い足が連続して1セットになった匂口が、五の目調に連なる刃文になるのですが、本刀の場合、ランダムというか自然なというかパターン化されているようには見えないのです。間隔の強弱、高低差の強弱、丁子の向き・・・重なり合ったり崩れたりして、葉や島のようになる箇所もあります。しかし足の先は丸く水滴のような形で、色とりどりの雫を見ているようで飽きません。
体配は反が少なく寛文・延宝頃の姿で、元先にあまり差がなく強く見え、重ねも厚くかなり健全な方です。地肌は元の方に杢目調の板目が奇麗に浮き出て、先の方は小板目をよく詰んで透明感があります。ハッキリとは言えませんが、乱移が出ている気がするのですが、焼幅が広く鎬筋あたりにかかってよく判りません。でも中河内は大坂新刀ですから、移が出るとは思えないのですが、この件は当店の学術顧問・中原信夫氏に確認してみようと思います(・・・たぶん、あっさりと否定されるとは思いますが)。如何せん残念なことも・・・指裏の真中辺にごく小さな疵が2つあります。どちらも鑑賞には差支のないものですが、一応ご報告まで。

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