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太刀・刀

隼人佐源安次

商品番号 :B-009-I-016+024

江戸中期 長門 保存刀剣 白鞘・拵付

売約済

刃長:63.8 cm 反り:1.0 cm 重ね:0.71 cm

体配
本造、庵棟、中心は生で孔は一つ。鑢目は筋違。
地肌
小板目に板目が交じり、鎬は柾目で刃中も柾心に流れて地景が出る。
刃文
腰の開いた五の目乱れ、所々箱がかった五の目が交じる。小沸出来で匂口深く刃中に小沸よくつく。
鋩子
直ぐに小丸で、返は少し浅い。
備考
備中の古青江の安次ではありません。大和守安定の門人で寛文頃から天和頃にかけて作刀した隼人佐源安次(はやとのかみみなもとのやすつぐ)の一振です。安次は長門の刀工で、江戸でも作刀していたとのこと。大和守安定の門人であれば当然江戸での作刀もあると考えられます。安定の子で後に二代安定を継ぐ宗太夫安次と同人とする説もあり、資料も少なく詳細不明な刀工の一人。ただ隼人佐と刻っていことから長門の刀工というのは的を得ている気がします。安易な想像ですが、門人として安定の先手の可能性は高く、現存刀の希少さも肯けるところです。
であれば、安定に似たところはあるわけで、よく見てみると姿は反り少なく元先に差がある寛文頃の姿に小沸出来、少し厳つい箱風の五の目があったり、板目が流れて柾目の地景が出て、地肌に見所となる所作が多く・・・似ているのか似ていないのか? 
でも安定は石堂の出と言う最近の説に従えば、本刀の淡いながら移が出ている点は合点がいきます。さきほど、地肌に見所が多いと書きましたが、特に匂口を追っていくと刃中の沸・匂が様々な顔をのぞかせています。そういった面白さが詰まった愛着の持てる一振です。
斬れ味で名を馳せた安定と同じく、本刀もさも斬れそうです。こればかりは、今となっては知ることは出来ませんが、本刀にはもう少し安次のことが知りたくなる魅力があるようです。だれかご教授ください。

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