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太刀・刀

太刀

宮入昭平作 湊川神社御神宝太刀控之

商品番号 :B-055-119

現代 人間国宝 保存刀剣 白鞘

売約済

刃長:71.8 cm 反り:2.5 cm 重ね:0.84 cm

体配
本造、庵棟、中心は生で孔は一つ、鑢目は勝手下がり。表裏に棒樋を鎺元で角留め。
地肌
小板目に板目交じりの良く詰んだ精美な肌となり、総体に柾心に流れて地景が現れる。
刃文
匂出来の細直刃、小沸がよく刃縁が冴え、付き匂口は締り心に小足が元先まで盛んに所作する。
鋩子
直状に入り小丸となって、返は浅い。
備考
元先にあまり差がなく、身幅が少し狭い豪壮な太刀姿。切先は猪首とまでは言えませんが小切先で、中心にも反を加えて古刀の姿そのままです。細直刃の刃文に棒樋、鎌倉中期の姿を追いかけた所作で作り込まれ抜かりはありません。地肌の鍛は小板目肌が流れて柾心になっていることを踏まえれば、大和伝を狙った写でしょうか。小足も頻りに現れ上手というより見事な所作です。ただ、大和の直刃にありがちな二重刃や食違い刄、ほつれもないので、当店の貧弱な知識では狙いを極めきれません。とはいえ、中心に刻った「湊川神社御神宝太刀控之」という銘が示す通り湊川神社の奉納刀の影打の一振。それぞれの狙いが奉納刀らしく、特に小足が入った細直刃が古刀らしさを醸し出しています。ちなみに「控之」とあえて刻っているあたりが人間国宝・宮入昭平刀匠らしい慎重さを感じます。
楠木正成を祀る湊川神社ですから、南北朝期の太刀を狙ったのかも・・・でも小切先の造込は・・・そうか、猪首切先になってしまった鎌倉期の太刀が磨上られた姿とみれば合点が合いますね(本当でしょうか?、当店のかなりいい加減な推測を信用しないようにお願いします)。作刀時期は銘を「行平」と変える前の作ですから、昭和47年以前。年齢にして60歳になる前までの一振です。正確な作刀年は今のところわかりませんが、美術館でもある湊川神社宝物殿に問い合わせれば判明するかもしれません。・・・そんなこと、当店で調べろと・・・おっしゃる通りです。がんばってみます。

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