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刀
伊賀守源包道
商品番号 : B-SD327
江戸時代前期 摂津(大阪) 特別保存刀剣 白鞘入
803,000円
刃長:63.0cm・2尺7分 反:1.7cm・5分6厘 元幅:30.0mm 先幅:20.0mm 元重:8.0mm 先重:5.0mm 目釘穴:1
- 造込
- 本造、行の棟。鎬の低い造込。
- 体配
- 反やや深めで先細り中切先。
- 地肌
- 板目鍛よく詰んで地景交じり。鎬地は見え難いが棟寄りは柾目が強い。
- 刃文
- 2寸5分程直調に大人しく焼出し、上部は尖刃、矢筈乱と連なった五の目が主体の大乱。総体に匂口深く足よく入り帯状となり、足に細かく砂流が掛かる。表裏刃文の出入がよく揃い、横手迄乱を同様に焼く。
- 鋩子
- 直調で小丸下、先やや掃掛けて浅めに返る。湯走状に棟を軽く焼く。
- 中心
- 平肉付き、棟は小肉で尻は入山形。鎬筋を中心に太めの鏨で銘を刻る。
大坂で寛文頃に活躍した伊賀守包道の大乱の刀です。
初代伊賀守包道は初代越後守包貞の師とされていますので、この包道は濤瀾乱で著名な坂倉言之進照包の師匠筋の刀工となります。焼刃は尖刃、矢筈乱を交えた大乱であり、照包の源流であることを作風から納得させられます。越前守助広や照包の濤瀾乱のように定型化した刃文ではなく、様々な刃文が混ざた複雑かつ自然な刃文がこの刀の特徴であり、魅力とも言えるでしょう。鍛錬、中心仕立、銘切もしっかりとツボを押さえた仕事であり、「包道一門がいたからこそ名工照包が生まれたのか」と思わされるとても好ましい一振です。