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太刀・刀

奥和泉守忠重作

商品番号 : B-SD345

江戸時代中期 薩摩/摂津(鹿児島/大阪)

売約済

刃長:69.4cm・2尺2寸9分 反:1.2cm・4分 元幅:32.0mm 先幅:22.0mm 元重:7.0mm 先重:5.5mm 目釘孔:2

造込
本造、行の棟。元来鎬の低い造込。
体配
反浅くやや先細り、中切先のやや延びた姿。
地肌
やや弯れた総柾目鍛。柾幅均一で柾目の底にとてもよく詰んだ小板目が沈む。刃肌は特によく詰む。
刃文
焼幅の広い直調五の目仕立。匂口深く沸匂凝って太い足がよく入り、表裏の出入は揃い心。刃縁キリッと冴え、刃中に細かい砂流が掛かる。
鋩子
直調で殊に深くほぼ一枚鋩子となる。返は尋常で棟焼が1つ入り、湯走状の棟焼が中程まで続く。
中心
2寸5分程の磨上。現在でもシッカリと平肉が付き、中心尻はほぼ切となる。鑢目は元来筋違で磨上部は切となる。
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大坂新刀の双璧である越前守助広の門人、薩摩奥鍛冶・和泉守忠重の刀です。
奥和泉守忠重は、幕末の志士田中新兵衛の差料であったと言われます。本刀は普段と違った総柾目鍛ですが匂口にムラが無く刃縁はキリッと冴えており、助広や助直にも決して引けを取らない名工である事を再確認させられます。明治期頃と思われるしっかりとした磨上も、この忠重の出来を評価しての事でしょう。助広一門の隠れた名工・忠重の意欲作をどうぞお見逃しなく。

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