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小脇差
兼春作
商品番号 : C-SD368
戦国時代・新古境 美濃(岐阜) 特別保存刀剣 白鞘入
売約済
刃長:33.8cm・1尺1寸1分5厘 反:0.6cm・2分弱
元幅:32.5mm 先幅:22.5mm(切先から1寸2分辺り) 元重:5.5mm 先重:4.0mm強(切先から1寸2分辺り) 目釘孔:2
- 造込
- 平造。低めの行の棟で立上りがしっかりと残る。
- 体配
- 身幅広く、反が付き先反も残る。
- 地肌
- やや大きめの板目鍛均一で、刃境はやや流れた柾目鍛が強く、刃肌は良く詰む。棟寄は柾目肌が所々現れる。
- 刃文
- 総体に焼幅の広い乱刃で、矢筈心の腰開き,尖,角張った五の目等が入り交じる。匂口は締り心だが沸がよく付き、表裏の出入は揃い心。
物打より上部に飛焼があり、矢筈心,箱風の棟焼が点々と表裏揃って現れる。刃中には匂崩が出る。 - 鋩子
- 本刃同様乱れ込み、先は地蔵風で刃幅が広く、滝落状に深く返り堅めに留まる。留の匂口はやや締り心となる。
- 中心
- 平肉付き、入り交った独特の檜垣鑢が掛かる。棟は角で刃上り栗尻。差表に大振りな銘を刻る。
- 彫刻
- 表:護摩箸 裏:太い腰樋で錆際で留る。
戦国時代後期に作られたと思われる、美濃関の刀工「兼春(かねはる)」の小脇差・寸延び短刀です。
匂口の締まった作風が掟とされる関鍛冶ですが、本刀は沸が強く棟焼と飛焼を交えた皆焼風のいわゆる相州伝の作風であり、制作当時の需要とその注文にしっかりと応えられる兼春の高い技量が見て取れます。