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短刀
次郎太郎直勝 嘉永三年二月日
商品番号 : D-SD321
江戸後期(1850年) 江戸(東京) 特別保存刀剣 保存会(刀・拵共) 白鞘入・拵付
825,000円
刃長:22.2cm・7寸3分2厘 反:やや内反
元幅:26.0mm 先幅:14.5mm(切先から7分) 元重:7.5mm 先重:5.2mm 目釘孔:1
- 造込
- 平造、立上りのしっかり残る行の棟。
- 体配
- 重厚くやや内反。
- 地肌
- 板目肌均一でよく詰み地景交り。元の棟寄りにわずかに柾目が出る。移っ気が僅かにある。
- 刃文
- 匂口締り心で小沸のよく付いた坂小丁子乱。焼幅広く刃縁締って冴える。
- 鋩子
- 本刃と同様に乱込み、先はやや小模様で小丸となる。返は匂口が締って深く返り堅めに止まる。
- 中心
- 棟は肉が付き栗尻。平,刃棟方全てに化粧鑢を置く。平肉しっかりとし踏張も付き錆状態も良い。
名工大慶直胤の高弟であり、水心子正秀、大慶直胤と同じく秋元家に使えた次郎太郎直勝の短刀です。
直胤に劣らぬ名工で特に坂丁子乱の名人と言われ、短刀はとても少ないとされています。本刀の作風は古調な板目鍛に得意な坂丁子を焼き、古作写に執心した水心子一門らしい出来と言えるでしょう。総体にムラもなく、数少ない短刀の注文に地鉄の選定からいつも以上に念入りに行ったのかも知れません。同時代の制作と見られる突盔風の拵は隅々まで気を配られた作であり、良い伝来が伺えます。拵を横に並べて見比べて欲しい、若々しい中心の珍しい短刀です。