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短刀
兼定
商品番号 : D-SD362
戦国時代 美濃国関(岐阜) 特別保存刀剣 白鞘入
1,100,000円
刃長:22.1㎝・7寸2分 反:内反 元幅:20.4mm 先幅:11.0mm 元重:6.0mm 先重:3.5mm 目釘孔:1
- 造込
- 平造、真の棟。
- 体配
- 内反で重の分厚い鎧通。
- 地肌
- 小板目肌よく詰み杢交り、棟寄は流れて柾目が出る。焼元から移が立ち返先で止る。
- 刃文
- 焼幅狭めの直刃。匂口締り心だがややフックラとし、沸匂凝って足入る。刃縁締り、指裏物打下に小豆大の乱が交る。
- 鋩子
- 直調で先は小丸。表は地蔵、裏は返が寄る。焼幅は鋩子が一番深い。
- 中心
- 平肉しっかりと付き、鑢は独特の檜垣鑢をかける。尻は栗尻で棟の肉を豊かに付ける。
- 彫
- 表は腰樋に上は二筋樋、樋先は刀樋状。裏は元に護摩箸、上は刀樋。
和泉守兼定の息子とされる、所謂『兼定(疋定・ひきさだ)』と思われる短刀です。
戦国期の関の刀工は膨大な数であり、同時代に同銘刀工がいた場合はほぼ判別が不可能になりますが、地肌がよく詰み精良であり、かつ之定の特徴「肌良く詰み移がかかり、直刃に小乱が交る」によく合致する為、末関刀工の中でも別格とされる之定(のさだ)の後を継いだ兼定(疋定・ひきさだ)であると思われます。内反で古く見えますが、鑢・銘・フクラも残り鋩子の刃幅が深く肌と匂口が緩んでいない事からも、まだ健全であると言えます。「古風な短刀、但し時代があってまだ健全である」そんな我儘を満たす稀な刀であり、姿・地刃・中心・銘だけを見ても十分に味わい深いお勧めの短刀です。